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zoom RSS 識字活動と子守唄ー言葉の原点

<<   作成日時 : 2010/04/12 10:31   >>

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人間には豊かな言葉が必要です。それは手段であり目的です。人は生まれて、生きて、死んでいく一生の中で、どのような言葉に出会ったかが、人生の豊かさを決めてくれるものでしょう。そして、それを一番必要としているのは、子どもたちです。

その中でも、「子守唄」は、赤ちゃんがお母さんの言葉を通じて体験する番大切なスキンシップです。、そして文字が読めるようになる「識字」の原点にあるものといえましょう。


豊かな言葉が、母親の体温を通じて、リズミカルに赤ちゃんに届けられるとき、新しい生命は、生まれてきた喜び、生きていく希望や安心などを無限に感じることができるのです。そしてそれは細胞にまで刻み込まれていくものでしょう。こうした体験が赤ちゃんの時代にあると、人は生涯にわたって、深い安心した魂を形成していくように思います。これは幼少期における最も重要な言葉とコミュ二ケーションの力でしょう。

私は、これまで戦火の続くカシミール地域、アフガン難民の母親、カレン族の母親の家での録画など7-8年にわたって、録音してきたものの中から、子守唄の側面について考えてきました。おびえる子どもたちにお母さんが伝える愛の言葉なのです。


ビルマにいたときカレンの子守唄を教えてもらい、よく唄っていました。その内容とは、お母さんから子どもへというのではなく、子どもからお母さんに「子守唄を歌って!」とねだっているものでした。

これは手作り絵本などの世界に通じるものと同じです。子守唄とは、むずかる子どもをなんとか寝かしつけようとお母さんの必死で、しかし最も優しく伝えたいとしていますから、子守唄の世界はみな共通ですね。しかし日本の子守唄には、貧困のため小さな子どもたちが子守に働きに行かされて、それを歌ったものなどもかなりあり、悲しい曲が多いのですが、私が育った中国地方では、単純な唄で赤ちゃんがすぐに眠りたくなるような唄が多いですね。お母さんは昼間の労働で疲れていたから、早く寝かしたい一心だったのでしょう。

これまで、アジアのさまざまな音楽の収集もやってきた中で、特に「子守唄」は、ICLCセンターの基礎ともなっているもので、特に録画するのが難しいアフガニスタン、南アフリカ、ビルマ(ミャンマー)、ラオス、インド、カシミール、パキスタンなどで多岐にわたっています。


これからは、ICLCのインターネットテレビで、広く紹介を始めたいと思っているところです。韓国の親しい友人カン・ウーヒョン氏は、ナミソムと言う島で、歌の博物館を創って活動しています。

子守唄には、多くの良さがあるのですが、現代人は赤ちゃんとの直接的なスキンシップを嫌う傾向がありますね。CDや音楽など身近にたくさんありますから、すぐそれに代替させてしまうのでみずから歌ったりしないのです。それは耳から情報としてだけ聞かせようとしているのです。テレビ漫画やビデオ音楽で寝かしつけてしまおうとしているのです。

しかし子守唄とは、スキンシップを通じて母と子の、最も必要な、子どもの魂を形成するスキンシップ言語ですから、それは生のコミュニケーションでなくてはいけません。それはお母さんの体温を通じて伝える言葉によるコミュニケーション活動という要素を占めています。こうした活動が、現代社会の中で蘇っていくことが人間の「識字」の原点にあると思っています。(たじましんじ)


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