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zoom RSS 中国の南京師範大学で絵地図分析ワークショップが開催される!

<<   作成日時 : 2009/03/29 22:40   >>

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中国では初めての絵地図分析ワークショップが、2009年3月20日から23日まで、南京師範大学で開催され、幼稚園の幼児、小学校の児童、成人女性、大学院の院生などの約80名が、絵地図分析と絵本のワークショップに参加しました。これは南京師範大学が開催したもので、ICLC国際識字文化センターは全面的に協力を行い、講師として日本から3名の専門家を派遣しました。

参加者の80%は、師範大学の大学院修士の学生で、このワークショップではICLCが期待した以上の多くの成果がありました。 それは今の中国で生まれている新しい個人の創造性や個人煩悶などを、絵地図分析と言う手法を通じて本音で表現したことが最大の成果でしょう。一人っ子政策の中国では、個人個人は激烈な競争意識の中に投げ込まれており、とても大事に育てられているようですが、新しい世代にはコミュ二ティは育っていないように見えます。そして急激な発展の中国では、豊かな表現や創造性、仲間意識などが緊急に必要とされていて、ICLCで生み出した絵地図による表現やコミュニケーションは大きな意味を持って中国の教育界に登場したようです。

それは幼児と大人が、学生と教師が、人々同士が絵地図の製作を介しながら、両者による相互のコミュニケーションを作り出したのです。 これは大変な発見でした。中国は国家政策として、コミュニュティ意識を盛り上げるために、対外的な意識で広報を行っては、人心をまとめあげていたのではないかと思えたのです。そうやって伝統的なコミュにティを形成してきたのかもしれません。それが自然なコミュニケーションの場の創造の場となったのでした。

中国社会はある意味では、政治的な側面で上から指令が降りてくる社会ですから、これは今後、中国のコミュニケーションのやり方において大きな影響を与えるかも知れません。南京師範大学は、北京師範大学と並んで国家の最も重要な教育機関と言われていますが、主宰者の教授は、この自由な参加と平等な表現方法による絵地図分析は、中国での新しい教育方法を作り出したと高い評価をしてくれましたが、参加者自身によって本音から教材を作り出す楽しい方法には正直なところみんな驚いたようです。

中国では、私はこれまでユネスコを初め、さまざまな官製のワークショップに参加したことがありましたが、建前での認識や表現が余りにも多かったからです。学生たちが置かれている本音や問題によって、絵地図表現した方法は、新鮮なショックを与えたようです。 これはICLCにとっても大きな課題を突破したことになったようです。

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ワークショップが終わって挨拶をする時私は、「皆さま、発展する南京の地で、ワークショップを開催できたことを心から感謝します」と述べた後、絶句してしまった。涙が出てきて言葉にならなかったが、
「明日は南京虐殺祈念館訪れます。それは広島に生まれた日本人の1人として、戦争を知らない日本人の一人として、かって中国で悲惨な侵略戦争を行ったことに対する謝罪のためです。日本では、一部の政治家を除き、多くの人々は、中国でかって大変残虐な戦争を中国で行ったことを謝罪しており、大変申し訳なく思っています」
と発言したところ、若い通訳の大学院生が静かに口を開きました。

「これまで私は、日本人に対して、反感とともに複雑なものをいつも感じていました。それは戦争中の南京を始め、多くの虐殺のことでしたが、しかしこうやって戦争を体験していない日本人の方が南京までやって来て謝罪する真摯な態度に接して大きく心を動かされました。南京を思って下さるだけで十分です。あなたが謝罪のことをしゃべっている間中、見てください。私を含めて参加者の多くの学生たちは目に涙を浮かべて聞いていたのです。」
と語ったことは決して忘れられない思い出でした。

彼はきっぱりとした口調で言いました。「私たちは日本人を許しています。でもこうした残虐な戦争があったことは決して忘れません。あるとき、日本の政治家が南京にやって来て言いました。「もう残虐な戦争のことは忘れてください、未来が大切なのです」と言いましたが。これには南京市の誰も彼も怒りました」と。

もし、広島や長崎の人が、「原爆のことはもう忘れて下さい」とアメリカの政治家に言われたら、日本中の人が
怒るでしょう。 「踏まれたことのない人間には、踏まれた人の痛さや辛さはわからない」のです。



25日と26日はD車という新幹線に乗って、杭州の西湖など風景明美で歴史の故郷(ふるさと)の杭州に行き、西湖や霊隠寺などを見学しました。仏教文化は、隣国のインドから直接入ってきて、インドの僧侶が直接名刹を開山していますから、中国の壮大な歴史遺跡には全く言葉がありません。多くの若者が寺院で祈っている姿も印象的な風景でした。 15年前、25年前に中国を訪れたときに比べて、世相は大きく変わっているのでした。

霊隠寺では、境内に空海の像が建立されているのを見ましたが、中日友好三十年の碑文の日の墨文字がいたずらによって消されているのを目にしました。悲しかったですね。靖国発言や南京の問題などが心無き観光客を憤激させたのでしょうか。現代の日本の誤った政治家たちの歴史認識が、中国から多くを学んで帰国して日本の仏教を興した名僧空海の存在まで破壊しているのに接したことですね。

2010年の上海国際万博を控えて、上海空港からリニアモーターカーが時速430キロの速さで実際に運行し始めています。 空港から上海の都心への一部の区間まで、50元(約750円)です。日本のリニア・モーターカーが営業を開始するのは、2025年だそうですから、まだ15年先ですね。これに限らず日本は中国に遅れて大きく遅れているのです。中国のリニアモーターカーは、ドイツの協力で出来たものですが、中国の人々の意識には反日意識が深く浸透しており、日中の経済界まで大きく巻き込んでいたような気がします。



3月28日の早朝、上海空港を発って日本へ帰国しましたが、今回南京師範大学で行った絵地図分析では実に多くのものを得て、理論的にも実践的にもようやく絵地図分析が形になったのではと思っています。インドや韓国などで試みた絵地図分析をこれからは日本社会で実践してみようと思います。 絵地図分析はただ分析ではなくて、絵地図によって具体的に個人や社会の問題を解決するという方法を見出すことですから、解決方法が見つからないといくら分析に終始しても効果も期待も達成されないということです。そして絶大なコミュニケーションのツールなのです。この方法はとにかく中国では予期できなかったおもしろいインパクトを作り出したようです。


それにしても大都市の車の渋滞と空気汚染はすごいですね。上海駅の前でも南京市でも感じました。・・・・そして揚子江と黄河などが生み出す河川の環境汚染を想像すると、これは身震いしますね。現在、世界的な経済不況の中で、中国もその打撃を大きく受けており、特に就職をひかえた中国の学生たちが、思うように就職できないためにフラストレーションが高まっているように見受けられました。絵地図分析では個人の悩みが色濃く表現されますから、一人っ子政策の下で、親の期待を一身に背負って育った学生たちの人生への不安が、如実に表現されたワークショップになったからです。


絵地図分析は、2009年5月に、インドとパキスタンで実践し、8月には東京でも開催する予定ですが、まず、インドでは、南インドのダリット(最下カースト層)の子どもたちを対象を「人生をたくましく生き抜くために」と「ダリット女性たちの自立を求めて」というテーマで、絵地図分析ワークショップを開催します。

そしてパキスタンでは、ラホールにある国立ラホール女子大学で、深刻な河川に関する環境問題の「絵地図分析ワークショップを開催する予定です。ICLCの試みが大きく動き出す2009年となりました。

皆さまに感謝です。

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